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海外FXの損失は繰越できる?損益通算のルール

最終更新 2026年10月30日 · 執筆 Broker Atlas ガイドデスク · データ確認 Broker Atlas データデスク

結論

海外FXの損失は翌年以降に繰り越せません。国税庁によると、損失の3年繰越ができるのは国内の登録業者などとの取引による「先物取引に係る雑所得等」だけで、海外FXは総合課税の雑所得です。損益通算も雑所得の中だけで、給与所得や国内FXの利益とは相殺できません。複数の海外FX業者の損益や、他の雑所得とは同じ年の中で合算できます。

損失の繰越はできない

国税庁は、「先物取引に係る雑所得等」で引ききれない損失について「翌年以後3年内の各年分の先物取引に係る雑所得等の金額から控除することができます」と説明しています(国税庁 No.1521)。

この特例の対象は、取引の相手方が第一種金融商品取引業者または登録金融機関である取引です。日本の登録を受けていない海外業者との取引は対象外で、原則として総合課税の雑所得になります。そのため、海外FXの損失を翌年に繰り越すことはできません。

損益通算できる範囲

国税庁は、雑所得の損失について次のように説明しています。

  • 「雑所得の金額の計算上生じた損失の金額は、他の所得の金額と損益通算はできません」(国税庁 No.1500)
  • 損益通算の対象になるのは不動産所得、事業所得、譲渡所得、山林所得の損失(国税庁 No.2250)
組み合わせ 相殺できるか
海外FX A社の利益 と 海外FX B社の損失 できる(同じ雑所得)
海外FXの損失 と 他の雑所得(副業の雑所得など) できる
海外FXの損失 と 給与所得 できない
海外FXの損失 と 国内FXの利益 できない
海外FXの損失 と 株式の譲渡益 できない
今年の海外FXの損失 と 来年の利益 できない(繰越不可)

計算例

ある年の雑所得が次のとおりだったとします。

  • 海外FX(A社):+80万円
  • 海外FX(B社):−50万円
  • 副業の原稿料(雑所得):+10万円(経費控除後)

雑所得の合計は +40万円 です。B社の損失を差し引いた後の金額で申告します。会社員で、この合計が20万円以下なら所得税の確定申告が不要になる場合があります(20万円ルール)。

翌年、海外FXで−100万円の損失が出ても、前年の40万円や翌々年の利益とは相殺できません。

年をまたぐポジションの注意

雑所得の計算では、原則としてその年に決済した取引の損益を集計します。年末に含み損のポジションを持ったまま越年しても、その含み損はその年の所得から引けません。逆に、年末に含み益のあるポジションを決済すると、その年の所得になります。年末の決済を検討するときは、この点を踏まえて判断してください。税額の目安は海外FXの税金計算ツールで試算できます。取引に使った費用は経費にできるものを確認したうえで差し引きます。

損失を前提にした選択

損失の繰越を使いたい、または他の金融商品と損益通算したい場合は、国内の登録業者のFXが制度上有利です。違いは国内FXと海外FXの違い、申告全体の流れは海外FXの税金と確定申告にまとめています。個別の判断は税務署に確認してください。

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よくある質問

海外FXの損失を給与と相殺できますか?

できません。国税庁は、雑所得の損失は他の所得と損益通算できないと明記しています。

複数の海外業者の損益は合算できますか?

できます。同じ総合課税の雑所得なので、A社で50万円の利益、B社で30万円の損失なら、その年の所得は20万円です。

国内FXの利益と海外FXの損失は相殺できますか?

できません。国内FXは先物取引に係る雑所得等、海外FXは総合課税の雑所得で、国税庁はこの間の損益通算はできないとしています。

損失が出た年も確定申告は必要ですか?

海外FXの損失だけなら繰越もできないため、申告しても税額は変わりません。ただし同じ年の他の雑所得と相殺する場合は、合算した所得で申告します。